株式会社 浅利建築設計工房

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建築コラム-1

 デザインの基本的な事柄について、触れてみましょう。
まず、デザインとは「物を構成して、物と人との良い関係を創り出すこと」と、言えそうです。二、三回家を建て替えたことのある人の中には、水を向けて少しあおりますと、「わたしゃ、こと建築の設計についちゃ、ちょっとうるさい方でねエ・・・」と出てくる人もいます。素人のうるさいは、よく知っていることを、鼻にかけての言葉でしょうが、では、何を知っているのかとよくよく聞いてみますと、少しばかりの材料や造り方を、見覚えた程度の人が殆どの様です。このことは先ほどのデザイン(設計)の定義からして、らち外のことを言っていることになります。「物を知ること」と「物と人との関係を知ること」とは全く別のことなのです。ちょっと唐突ですが、ここに安楽椅子があると思ってください。これは座が低く、背もたれもゆっくりと傾いて、座り心地も良さそうです。では、この座面をを少しずつ高くして、座の奥行を狭めながら、背を垂直に近ずけていくと、徐々に作業性が増して果ては、事務椅子になってしまうでしょう。これによって、作業性が加われば加わる程に、居住性が減退してゆくことに気が付きます。ちょっと難しい言葉で、「居住性と作業性とは、相関において、共に関数の系が成立する」と言う事が出来ます。この様に、物や空間は、居住性と作業生とを同時に持ち合わせているものですが、これを有効に機能させるためには、他との関係が、重大な要素となってきます。このことは、安楽椅子で一般の食卓に向かったとしたら、無理な姿勢を余儀なくされて、著しく居住性が損なわれることも明瞭ですね。従来の進歩の概念は、機能性・生産性・経済性に代表されていました。現代文明は、生活の質(居住性)を高める事よりも、能率(作業性)の向上に、かなり力を入れてきた様です。これは、進歩の度合いが、数量的に表し易いことも手伝って、次々と、我々の期待がエスカレ-トしたことも、いなめない事実でしょう。これをエレベ-タ-の速度に例えるならば、昨今毎分300、400、500、メートルと進んで、東京スカイツリ-では600メートル、世界最速台北101では1010メートルのものが取り付けられています。ですが・・・これでもエレベ-タ-乗り場には、待ち遠しさのあまり、足踏みしながらイライラしている人を見かけます。もうこれでは、漫画の情景としか言い様がないのですが、でも、これを他人事として笑って済ます訳にはいきません。
では・・・その壁面いっぱいに、鏡を取り付けては如何でしょうか。この時「待つ」という時間は、自分の姿を「見る」という時間にすり替わります。この様な作用を「ファクタ-の転換」などと言っていますが、これこそまさしく現代に要求されたデザインであり、言い換えれば、現代人が求めている物と人との良い関係なのです。・・・to be continued


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